新都山流東京多摩支部の尺八演奏会 7月22日、国分寺市いずみホールで

「好きこそものの上手なれ」ということわざ通り、タマケン大好き人たちは、小さな事柄に目を見張り、心ときめかす。行動すれば、新たな発見にさらに心を奪われる。多摩地域で写真や書、絵画、陶芸など作り手の心が表われる物事に取り組んでいる人たちが、なんと多いことか。
尺八もその一つ。尺八は、奈良時代に中国から伝わった。聖武天皇が愛用したものが東大寺・正倉院にあり、聖徳太子が吹いた竹も法隆寺に残されている。多摩に目を向ければ、東京都指定の旧跡になっている青梅市新町の鈴法寺公園もゆかりの地だ。鈴法寺は江戸時代、虚無僧の宗派である普化宗総括派本山だった。明治維新後に普化宗が廃宗になったことで廃寺になった。
炎暑の夏、そよぐ風にこすれ合う笹の音が聞こえてきそうな尺八のわび、さびに浸ってみませんか。新都山流東京多摩支部(後藤宇山支部長=立川市、38人)が主催して7月22日(土)午前11時から国分寺市いずみホール(JR中央線西国分寺駅南口駅前)で「都山流尺八楽演奏会」を開く。入場無料。
このメンバーの一人、副支部長の平山介山さん(立川市)は、いまは巡り合うことのない虚無僧が門付け(かどづけ)していた時代の光景をつづってタマケン事務局に送ってくれた。

 商店街で虚無僧の門付け
多摩地域には、まだまだ虚無僧が門付けする姿が普通に見られた昭和30年代。多摩地域の駅前商店街は、現在では想像も付かない活気があった。個人店舗がズラリと軒を連ねていた。その店先に虚無僧が立ち、尺八の一、二曲を奏で、布施を頂くという寸法だ。通りの両脇に何十軒と並ぶ個人商店があってできたことだ。
その個人商店主は、商売の傍ら、それぞれ日本古来の芸能を趣味としていた。映画『三丁目の夕日』の鈴木モータース社長が近所の店主三、四人に声をかけて小唄の師匠を招き、稽古をするという風景があちこちで普通に見られた。端唄、民謡、浪花節、そして尺八と。また、それぞれの女房、娘には琴、三味線を勧めた。その誇れる歴史は、今の多摩にも地下水のようにあると思われる。

会則を超えた計らいで多摩支部誕生
7月22日に行う「第二回都山流尺八楽演奏会」は、第二回とは記すものの、実は三十四回目になる。東京支部の一員であった〈多摩〉を京都の宗家が各都道府県で原則一支部の会則を超え、多摩の尺八楽にかける歴史と熱意に鑑み、めでたく昨年から〈多摩支部〉の“看板相許す”のお墨付きを頂き、通算三十四回目、多摩支部として二回目の発表会を迎えることになった。
多摩地域と縁の深い神奈川、埼玉、千葉県の各支部、遠く兵庫県支部の有志の応援を迎える演奏会になる。多摩地域の伝統芸能を大切に繋いで来た先人に感謝している。
演奏会では本曲「八千代」や「朝の海」をはじめ、「ひぐらし」「秋の初風」「ソーラン節」「十五夜に寄せて」など、三絃、箏、17絃筝が加わり、20曲余りを演奏する。午後4時半、終演予定。問い合わせは☎042-559-6244千葉蘭山さんへ。

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